愛知県および関係機関・団体とともに、本所ビルおよびオンラインのハイブリッド形式にて「取引適正化・価格転嫁促進シンポジウム2026」を開催しました。
原材料費やエネルギー価格の高止まり、賃上げ原資の確保など、中小・小規模事業者を取り巻く環境が厳しさを増す中、会場・オンライン合わせて多くの経営者・実務担当者にご参加いただき、価格転嫁の実現に向けた課題と具体的な対応策について理解を深めました。
① 開会挨拶・景況調査結果報告
愛知県の大村秀章知事より、適正取引と価格転嫁推進の重要性について挨拶がありました。続いて本所企画ユニットより、景況調査結果を基に「労務費転嫁」の現状を報告し、原材料費に比べて転嫁が進んでいない実態や、根拠ある価格交渉の重要性を解説しました。
② 法改正の解説
公正取引委員会および中部経済産業局より、価格交渉を後押しする制度改正について説明が行われました。取適法や下請法改正のポイントとして、「協議に応じない一方的な価格決定の禁止」や「手形払いの見直し」など、新たなルールへの理解を深めました。
③ 企業による取組事例紹介
価格交渉・価格転嫁に取り組む県内企業3社が登壇し、原価の見える化による交渉、業態転換による付加価値向上、『下請け』からの脱却を目指す主体的な価格決定など、実践的な取り組み事例が紹介されました。
④ パネルディスカッション
「価格転嫁成功への準備と戦略」をテーマに議論しました。「失注への不安との向き合い方」や「原価把握の第一歩」などが話題となり、利益確保は将来への投資であり、法改正を契機に交渉へ踏み出す重要性が共有されました。
閉会にあたり、愛知県商工会議所連合会会長(名古屋商工会議所会頭)嶋尾より、本シンポジウムが価格転嫁に向けた行動のきっかけとなることへの期待を述べました。
本所では今後も関係機関と連携し、中小企業が適正な価格転嫁を行える環境づくりと交渉力向上に向けた支援に取り組んでまいります。
