• Top
  • 会頭コメント
  • リニア中央新幹線静岡工区に係る国土交通省の提案について

リニア中央新幹線静岡工区に係る国土交通省の提案について

2020年7月9日

 過日、静岡県知事とJR東海社長との初めてのTOP会談が実現し、光明が差したかに思われたが、話し合いは平行線に終わり大いに失望した。品川~名古屋間のルートで静岡工区11kmだけが未着工でその他は工事が進んでいるという現実を考えれば、この区間で問題となっている点を現実的に、その都度、関係者の間で問題解決していく方法しか残されていない。一番の障害はトンネル工事で大井川の水量が減るという指摘があり、これは有識者会議の場で検討がされ、時間をかけて論議され結論が出されると思う。

 その結論を待ってトンネルの掘削に着手することになるのだろうが、当初の完成スケジュールに従って、全体の工事や286kmにも及ぶ沿線の開発事業などが動き始めていることを勘案すると、静岡工区も1歩でも前に進めることは価値がある。そうした点では今回の国からの提案は両者の主張を尊重した「極めてよい提案」と申し上げたい。実際に、未知の難工事は想像もつかない難問が発生することが予想され、その都度、関係者の間で現実的な対応をしていくことが必要になると想像する。静岡県(大井川流域市町)・JR東海は日頃から率直に話し合える土壌や関係を作り上げる努力をして頂きたい。


名古屋商工会議所
会頭 山本 亜土


PAGE TOP