2024年春闘 集中回答日を迎えて

2024年3月13日

 今年の春闘は、政労使が賃上げの重要性を訴える中で行われ、日本経済が賃金と物価上昇の好循環を目指していく上で、重要な局面になると思う。

 本日の春闘集中回答日において、大手自動車メーカー等では昨年を上回る水準でのベースアップや満額回答が相次いでおり、賃上げのモメンタムを定着させていく上でも評価できる。

 今後、労働者の7割弱を雇用する中小企業においても、賃上げに向けた後押しとなり、サプライチェーン全体で持続的な賃上げが広がっていくことを期待している。

 一方、中小企業の賃上げに関しては、人手不足対策による「防衛的な賃上げ」の要素があり、業況が改善しない中でも、賃上げの継続が予想されている。

 中小企業が賃上げの原資を確保するためには、取引価格の適正化やパートナーシップ構築宣言の推進が重要になることから、国や愛知県、関係団体と連携を密にしながら、引き続き周知啓発に取り組んでいきたい。


 

名古屋商工会議所
会頭 嶋尾 正


PAGE TOP